サバイバルを何か特別な、自分とは関係ないものと思っている方がいたら
それは違います。
ハイキング程度の登山や
バーベキューついでの川遊びでも
トラブル時の選択を間違えれば死にます。
上記記事は
私も遭難した事のある東京、雲取山での生還事例です。
私がわかる範囲で画家の男性がとられた選択を
分析してみます。
風景画を描く画家になった (20年の登山経験をつんだ)
↓
雲取山に登る事にした (登山の経験からレーズンと豆とレインコート、ラジオをリュックに詰め込んだ)
↓
道に迷った
詳細はわかりませんが、怪我をしていない所を見ると
無理に下へ下へ下らなかったのだと思います。
山は下って行けば道に出て助かると勘違いしてしまいますが、逆です。
突然崖のような場所になり、無理して突破すると
「これはヤバイと気が付いた時」すでに戻れなくなっています。
身動きが取れなくなり
この時パニック状態に陥ります。
重大な怪我をする可能性が高いのもこの時です。
5.携帯電話の電源を切った
電波が繋がらない場所では電池の消耗が激しくなります。
電波が繋がる可能性のある所に出るまで電源は切っておくべきです。
携帯電話は個人が非常に簡単に持てる
携帯救出補助ツールです。
実際、遭難時に携帯電話から救助要請をした例があります。
6、暗い時には無理に行動せずに
寒さに耐えるためカッパをかぶって動かなかった。
怪我のリスクを減らし、体力も温存できます。
7.タケノコやササの根を食べた。
文字で見ると簡単なように思えますが
スーパーで食材を買っている人には
なかなかできる事ではありません。
人間は水分さえあれば数日間は生きていられますが、
タケノコやササの根を口にしなかったら八日間は厳しかったと思います。
注:ササの根が食用に適しているかは確認していません
山で食べられる食材の知識は持っていたいですね。
8.沢の水を飲んだ
沢を見つけられなかった場合、亡くなっていました。
しかし、沢に辿り着くためのリスクもあります。
9.ラジオを持っていた
自分の救出活動を知っていたようです。
天気予報を知る事もできますし(対策が可能)、
何より疲労感に打ちのめされ孤独を感じている時に
ラジオから聞こえる人の声が
どんな事よりも生きる励みになった事でしょう。
10.救出される最後の最後まで怪我をしなかった
足首の捻挫だけでも生還できる確立は
大きく減ってしまいます。
大事なのはパニックにならない事。落ち着いて行動する事。
知識と冷静な判断力さえあれば
登山でも災害でも
生還できる確率はぐんと上がります。
サバイバルとは特に難しい特殊能力ではない事を
彼の生還の選択を見てお分かりになりましたでしょうか?
山は上らなければ遭難しませんが、
震災の場合にはそういうわけには行きません。
望んでいなくても我々を襲うのが自然災害です。
是非、私の過去の記事
防災対策本の紹介 を読んで本をセレクトし
本当に「使える知識」を身につけてください。
サバイバル(生存術)に必要なのは
パニックにならずに生き残ろうとする気力を持つ事です。
そしてそのために必要なのが、
知識、対策、選択。です。
その他に私は「経験」も必要だと思うのですが、
さすがに震災の経験をつむわけには行きませんので
限りなくリアルに体験が出来るような
防災訓練、マニュアルが必要だと考えています。
動けなくなった場合の救助のされ方
(見つけてもらう方法、水分の必要性)
火災に巻き込まれた場合の具体的な脱出の仕方
動けなくなった人の救助の仕方
2次災害を避けるため
要救助者を助けられる状況か
助けられない状況かの判断をする為の
一般市民に向けた明確なガイドラインの作成。
(2次災害を避けるために、してはいけない事。
極限の状態で人の命を助けるためにするべき事)
ブログで何度も言っていますが
大震災時の初期段階、一般市民を助けられるのは
一般市民だけです。
警察、自衛隊、救急隊はあなたの元へはやってきません。
いや、やってこれません。
それを知っているだけでも、
知らない人よりも一つ知識が増えたはずです。