モバイルバッテリーというよりも
システム規模の大きさから、無電源地域での
究極のAC100V供給システムと言えるかもしれません。
例えばネイチャーフォトグラファー。
ネオチャービデオカメラマン。
今やバッテリーがないと何一つ機材が動きません。
ある程度仕事をこなしていくと、自分が一日にどのくらい
バッテリーを消費するのかがわかるようになると思います。
マキタや日立工機の工具用バッテリーも職人はみんなそうやって
大体自分の使うバッテリーの数を把握しているわけです。
モバイルバッテリーもそういう考え方で、システムを動かすための
バッテリー(カートリッジ)を持ち歩くというのはいかがでしょうか。
↑残量表示機能は必須。
コンセントや発電機のあるベース基地に充電器を配置し、
そこから先の行動は必要な数のカートリッジとシステムを持ち運ぶ。
使用したらベース基地で効率よく再充電(充電時間一つ30分)というような考え方です。
↑ 日立工機の誇る超急速充電器。
これは車中泊ベースの野宿旅にも応用できます。
車中泊旅では車が電源になりますが、私は基本的に
電源を取るために車のエンジンをかけません。
走行中に「ついで」にシステム充電できればそれがベストです。
工具用バッテリーはそれができます。
今回はそのシステムについて詳しくは書きませんが、
工具用バッテリー最大の長所は、信頼性と充電時間の早さです。
この工具用バッテリーからAC100Vが取り出せたら仕事でも旅でも便利だよな、と
ずっと思っていました。
それが実現したのでここで報告します。
撮影機材にストロボというものがありますが、
バッテリーで動く機種になると中国製のおもちゃのようなものか
電池で動く小型の出力の低いもの。
仕事で安心して使えるクラスになると、なんとバッテリー一つで
こんな金額になります。
私は必ず仕事道具は予備を含めて二つ用意しますが、さすがに二つ以上は買えません。
で、先ほどのシステムです。
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Profoto純正のチャージャーは急速充電なので50W程の消費電力です。
↑
本当は小型のOmni13のほうがシステムは簡略化できるのですが、
消費電力が大きいと工具用バッテリーより先にOmni13のバッテリーが無くなってしまいます。
今回使用したのは最大電力100wまで対応するOmni20です。
↑
こちらですね。
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Omni20の欠点は、吸い上げる電力量が大きすぎて
BSL18UAの安全装置がかかり、電源を落としてしまう事です。
Omni13ではこの現象が起きません。
それを回避するためには、Omni20に吸い上げられる電力を
固定しなくてはなりません。
(Omniシリーズは接続された機器の入力電圧を自動的に判別するのですが
それが逆に悪さをするようです。)
とにかくDCコンバーターを買いあさりました。
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BSL18UAからの出力を安全装置の働く電流2A以上にしないようにする
工夫が必要です。(機器の改造は避けます)
↑
これがBSL18UA
私はこれを凄いシステムだと思っているので、世界で誰か一人くらいは
同じことをするという希望を持ち
答えをここに記録しておきます。
ポイントは供給電流をいかに2A以下でありながら、
2Aに近づけられるかが勝負です。
まずはシガーソケット アダプタを用意。
BSL18UAの12V出力ジャックにそのままささりますので
12V2A以下のシガーソケット対応機器であれば即使用できます。
今回は、これに取り付けられる
シガーソケット仕様のDCコンバーターをいくつか購入しました。
一番実用的だったのは
です。
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22W程の電力を供給できています。
BSL18UAの安全装置も作動しません。
次に電力が大きかったのは
です。
12V 9VではBSL18UAの安全装置が働いてしまいました。
7.5V位置で
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18W程の供給電力でした。
次は
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QC3.0のシガーソケット用USBアダプターです。
Omni20のセットに付属していたUSB → DCジャックケーブルを使用します。
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5V×3Aで15Wでています。
使い方によっては、このセットでゆっくり給電するのも方法の一つかと思います。
例えば、中華アンプで音楽を聴くときなどはこのセットで十分です。
ちょっと、何を言っているのかわからないかもしれませんが、
もし同じことをやりたいと考える人がいたなら
その方にとっては貴重な情報なのです。
私はこのシステムと情報には価値があると思っています。
AC100Vを電車移動やザックで背負える現実的な大きさ。
かつ、信頼性のある電池で急速充電(充電は家や車、ベース基地で)
使用する分だけ(個数だけ)用意すればよいわかりやすさ。
今日は3個、今日は5個等。
バッテリー運搬時に人手がいれば分散が可能。
大きな大容量充電池は、大きく可搬性が悪く、充電に時間がかかり
バッテリー自体の信頼性も疑問。
もちろん壊れたらおしまいだし、他に使い道もない。
ハードが壊れたらバッテリーは使えないし、
バッテリーが壊れてもハードは使えない。
一体構造のデメリットです。
工具用バッテリーは、今や掃除機のバッテリーでもありますからね。
まさに無駄がないんです。
震災被災時におけるインバーター発電機の夜間騒音防止、ガソリン節約にも
工具用バッテリーの超急速充電は役に立ちます。
燃料が貴重になる震災の時などは、発電機で低消費電力機器を直接充電するのではなく
一度お持ちの工具用バッテリーに急速充電してから使用すると、まったく無駄が無くなります。
工具なんか使わないという方は、マキタや日立工機の掃除機を
積極的に購入しても良いんです。
私個人的には防災用途など汎用性の高さから18Vのシステムをお勧めします。
ちなみに今回使用したProfotoのACアダプター充電器も
Omniシリーズの特徴である150V HVDCで動作しました。
この技術?一般的に認知度は低いですが、
実用的であり、モバイル機器の効率的な運用において非常に有効です。
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Omniシリーズは、常に現在の状況をこの小さな表示部に表示します。
質感も非常に高いです。
今年購入した道具の中で一番手に入れて満足したものです。
マキタの小型チェンソーよりも、です。