毎日何かしら届く段ボール
こんなに買い物ばかりをして
こいつ儲かっているなと思われるかもしれませんが、
毎月カードの支払いが終わると、手元にはほとんど残らないような生活をしています。
まあ、世の中はそんなに甘くはないという事です。
皆さんそれぞれ生きがいみたいなものがあると思いますが、
自分の場合はこうやって好きな企業の役に立てたり
(べた褒めするだけが企業の為だとは私は思いません)
紹介した道具が誰かの役に立ったり
(特にアクションはなくても、伝わっている自信はあります)
そんな事が、笑ってしまいますけど生きがいになっているんですよね。
気が付いてみれば。
日立工機のマルチボルトシステムは、今までの18Vシステムの欠点、
専用36Vシステムの欠点すべてを克服した、現状最高のリチウムイオンバッテリーシステム
だと感じています。
私はマキタのバッテリーシリーズにおいて、18Vでパワー不足を感じる事はあるものの
専用36Vシステムには手を出さずにいました。
案の定、専用36Vの普及はしていませんし、新しい製品ももう出てこないと思います。
で、マキタの出した答えが18V×2システム。
欠点も存在しますが、比較的大型な機械においては発売当時、最良の選択だったと思います。
専用36Vを、早々に見切り、失敗を繰り返さない(しかも新たな電池開発コストを掛けず)のはさすが
硬いマキタだなと思っていました。
しかし、日立工機はさらに上を行ってしまった。
いくらパワーが足りないと言っても、ハンドツールに18V×2を付けて
仕事をしようなんて人はそうそういないでしょう。
かといって、36Vを専用品にしてしまえば今までの18Vユーザーを
実質見捨てる事になってしまう。
日立工機の出した答えは、容量を少なくしてでも
既存18Vツールユーザーを見捨てず、
別次元のパワーを発揮できる
マルチボルトシリーズだったというわけです。
すでに、この3台を購入しましたが
サイズ感は同じでも36V機と18V機は全くの別物です。
パワーというよりも余裕がある。
業務使用において、36Vの余裕は絶対的に有利です。
容量の少なさを犠牲にしてでも。
ただ、工具に関しては質感の低さ以外に
文句の付けどころのない日立工機マルチボルトシリーズではありますが、
園芸工具にいたってはなんですかこれは。
いったいどのようなユーザーに使ってもらいたいのですか?
旧型36Vホームユーザー向チェンソーの血統を
そのまま受け継いでいます。
小型36V、急速充電、シリーズ機器多数
マキタ、ハスクバーナ、STIHL 現バッテリーチェンソー主要メーカーの
どこももっていない技術、システムがありながら、出せる答えがこれですか。
ガイドバーはデカけりゃいいってものでは無いです。
プロメーカーのハスクバーナ、STIHLが
バッテリーチェンソーに
ガイドバー、ソーチェン共にゲージ1.1mmを選択する理由。
超コンパクト36Vバッテリーの「存在価値」
小さなチェンソーには、プロフェッショナルな用途があり
その用途のためにガイドバーの形がある。
時代はブラシレスモーターに移行。
これらの事が何も考えられていません。
コストが、というのは言い訳にならないでしょう。
36Vを選択するようなユーザーは
販売価格がたとえ高額でもそれ以上の価値があれば
それで良いのです。
メーカー側からユーザーが見えていない証拠です。
残念ながら、このチェンソーを購入し
レビューをする気にはなれませんでした。
売れたら、、ごめんなさい。
考えを改めるきっかけにします。
ただ、カタログを見て文句をつける事は
誰にでも出来ますし、説得力にも欠けるので
チェンソーに比べれば、
まだ仕事で使う事の出来そうなコードレス植木バリカン CH3656DAを
購入したというわけです。
まずこれを見て、どう思いますか?
奥から
マキタ18Vシリーズ最長機種
STIHL36Vプロ用標準長機種
日立工機 マルチボルト(36V)CH3656DA
せっかくのバッテリーの小ささを全く活かしきれていない、
と感じませんか?
本体も実際重いんですよ。
私は思うに、パワーの出る36Vだからと言って
無理にエンジン機を目指すのではなく、
エンジンにできない事を目指すのが、現時点でのバッテリーツールのあり方
だと思っています。
例えば、一番下マキタの18Vバリカン。
パワーはありませんが超軽量なので
梯子に乗ってチャボヒバ等を刈り込み剪定するのに
非常に便利なんです。
エンジン機では厳しい事です。
これが私の考えるプロの道具。
玩具のような価格と作りでも
用途に特化すれば稼げる道具になるという事。
STIHLは、エンジン並みのパワーがありますが
重いです。
36Vバッテリーツールの欠点は、本体は軽くても
バッテリーを装着するとエンジン機とそう変わらない重さになってしまう事。
そして仕事によっては、刃が良く、高回転使用で
効率よく仕事のできる国産エンジンバリカンには
かなわないという事。
さて、日立工機はどのような機種を目指したのでしょうか。
どのような機種を目指すべきだったのでしょうか。
使ってみて確かに、36Vならではのパワーがあります。
カタログにある底のアルミダイキャスト部は、耐久性を上げるのと同時に
道具としての重量バランスをとる為の策だったかもしれません。
ですが、それが重量増の原因にもなっています。
とにかく軽量バッテリーのメリットを何ひとつ感じません。
メンテナンスにおいても、ガード部が刃と一緒に共締めされているので
締め付けトルクの調整(刃のかみ合いに影響しそうなので)を考えると
ガードを頻繁に取りたくないし、
かといって取らないと刃の清掃ができない。
STIHLは毎回外して清掃しています。外すようにできていますので。
スピード調整が別スイッチの4段階式になっている。
これは普通にトリガー無段階調整式で良かったのでは。
逆に戸惑ってしまいます。
ということで、私的には安く買えるプロ用36Vバリカンの代わり
という感じです。
バッテリーがあるから活用させていただきますが
STIHL36Vバリカンがあるのにわざわざ買い足す程のものではありませんでした。
しかし、今まで18Vだけで頑張ってきたユーザーさんには
別物のパワーと別物の重さを感じれる一品となっております。
これが、マキタの18Vの代わりだったら話が違っていました。
マキタ18Vバリカンのサイズ感、重量感で36Vだったら
それこそ日本中の造園屋さんが気になるモデルになったと思いますよ。
やはり18Vは本格業務用途としては役不足でしたから。
本体がパワーに耐えられないのなら、出力を落としてでも
このサイズ感、重量感で世界戦略して欲しかった。
誰のために日立工機は道具をリリースしていきたいのか。
工具のほうは本業なので、間違いはないと思いますが
園芸用36Vは、決してアマチュアユーザー向けの商品ではないと思いますよ。
考えを改め直して頂ければと思います。
園芸用ツールに限っていえば
このままの事業方針で日立工機が
業界トップに立つことはないでしょう。